石井ゆかりの今年の星占い

蠍座の2026年|石井ゆかりの12星座占い

石井ゆかりが2026年の蠍座の運勢を読み解きます。1年間のテーマや時期についてなどたっぷりの内容でお届け。2026年のお守りとして、ぜひ参考にしてください。

2025.12.25

蠍座
scorpio

総論

努力は報われるか、報われないか。

「間違った努力をしても報われない」「正しい努力をしたとしても、報われるとは限らない」「運も実力のうち」等々、様々な意見があります。最近では生成AIの登場により、「努力とは何か」が問われるような事態も起こっています。

自力でレポートを書くのが努力なのか、それとも、上手なプロンプトを書いてより上手なレポートを出力する力を磨くことこそが、新時代にふさわしい「努力」なのか。他の分野においても、ほんの2,30年前に言われた「努力」の内容と、現代のそれとでは、かけ離れている感もあります。

2026年、蠍座の人々は「何が本当の努力なのか」を見つめ直す作業を始めます。一方で、「どんな目標を目指すべきなのか」という、大きな問いも生まれます。大きな目標を掲げ、コツコツ努力を重ねる。そのスタートラインに立つのが、蠍座の2026年です。

目標、すなわち「やりたいこと」がなかなか見つからず、焦っている人は少なくありません。目標がなければ努力を続けることは難しいでしょうし、そもそも「何を努力すればいいか」が決まりません。

一方、目標だけはあるけれど、特に努力はしていない、という人もいます。「いつかこんなことをやってみたい」「ひとかどの人になりたい」と思いつつ、それに向けてのアクションは「今のところ、特にない」という人は、むしろマジョリティと言えるかもしれません。

生計を立て、家族や身近な人の世話を引き受けるという多忙な生活において、「目標に向かって努力する」のは、余暇の贅沢な楽しみにすぎません。

2026年は、そうした、努力と目標の不整合が、ただされます。足りないものが補われ、未来への道筋が生まれます。中には、目指さざるを得ない目標が起ち上がり、せざるを得ない努力をし始める、という人もいるでしょう。

たとえば新しい大きなミッションを任され、状況的に引き受けざるを得ず、それを成し遂げるために勉強せざるを得ない、といったルートに追い込まれる人もいるかもしれません。あるいは、小さな達成が意外な程注目され、周囲の期待に応えるために猛練習を始める、といった展開もあるかもしれません。

子どもが生まれて否応なく家事や育児のスキルを磨くとか、介護をすることになって実際に取り組みながらやるべきことを探究する、といったことも、「努力」のひとつです。その目標と努力のきっかけがどこからくるにせよ、そのレールに乗ることで、非常に高い場所まで登っていけます。

「絆」はよい意味の言葉として使われることが多いようですが、一方では人を縛るもの、切りたくても切れないもの、「足枷」のようなネガティブな意味合いもはらむ言葉です。もしかすると過去数年、あなたの世界では様々な「絆」が、解体されてきていたかもしれません。

切っても切れないと思ったものが切れ、あるいは崩壊して、自由だけれども自分がどこにいるのかよくわからない、といった状態だった人もいるでしょう。あるいは、普段通りの生活を送っていても、なぜか「風来坊」のような気分で暮らしていた人もいるかもしれません。

囚われないがゆえに伸びやかでいられる、その一方で、自分がどこにたどり着けばいいのかわからなくなる。そんな思いを抱いていた人が少なくなかっただろうと思うのです。

2026年は、そうした「どこに行けばいいか、わからない」状態を抜け出す年です。ここから「絆」が芽生え、徐々に強くなっていきます。「絆」には、大樹のようにまっすぐ育つものもあれば、複雑に絡まり合う蔦のように育つものもあります。

2026年からの「絆」には、両方の可能性があるものの、どちらかといえば後者のイメージが近いかもしれません。

人間と人間は、お互いの事情や個性を絡め合い、世話をしたりされたりしながら、やがて強い結びつきを作り出します。この結びつきは時間と体験、そこで育った深い感情でできているので、計算やリクツで分解することができません。

2026年から、蠍座の人々はそうしたものを新たに育ててゆくことになります。

時期について

1月はコミュニケーションとフットワークの時間です。年末からすでに機動力を活かせる状況が続いており、1月には「行ける所まで行く」ことになります。

1月半ばから3月頭は、「居場所が動く」時間です。引っ越しや家族構成の変化などが起こりやすいタイミングとなっています。ここでは特に、身内と本音でぶつかり合う場面もあるでしょう。「みんなの居場所」を作るのもさることながら、なにより「自分自身の居場所」を確立するための行動を起こせる時です。

1月末から2月は、星座を問わず大きな転機が訪れやすいタイミングとなっています。特に蠍座の人々にとっては、「新しい役割を担う」節目となるかもしれません。役職が変わったり、周囲との役割分担が大きく変わり始めたりします。これまで通りのフォーメーションではうまくゆかなくなり、変更を余儀なくされる、といった流れの中で、今の自分に真にフィットする形の模索をスタートできます。

2月から4月前半にかけては「愛と情熱の時間」です。特に過去3年、あるいは10年以上にわたって、愛について深い悩みを抱えたり、孤独感に苛まれたりしてきた人は、ここで「春の訪れ」を感じられるでしょう。愛することに前向きになれますし、心が自然に開かれるような出来事が起こる気配もあります。過去数年冷え切っていた関係がここで、回復し始めるかもしれません。クリエイティブな活動において、長いスランプから脱出する人も少なくないはずです。

4月から5月中旬は、非常に忙しくなります。実力で勝負できる時で、年明けからの新しい任務の中で「最初のチャレンジ」に挑む人もいそうです。

自分に合わない環境でストレスや疲労を溜め込んできた人は、ここでその状況を根本的に変えるべく、ドラスティックなアクションを起こせます。転職や独立などに向けて、具体的な行動を起こす人も多いでしょう。

4月末から、2033年にかけての「経済的人間関係の改革」が始まります。周囲の人たちとの経済的な役割分担が、ここから大きく変化し始めます。たとえば、これまで経済的に依存してきた人が経済的自立を果たすとか、あるいは逆に、これまで人に頼らずに生きることをモットーとして来た人が、誰かの収入に支えられて生きることを受け入れる、といった変化が起こるかもしれません。甘えること、甘えられることのしくみがあなたの中で、根本的に変化していきます。

5月下旬から9月は、2025年半ばからの「旅と学びの時間」の仕上げの時間です。「卒業論文」のようなものをまとめる人もいれば「修学旅行」のような旅をする人もいるでしょう。過去1年の中で「旅の達人」となり、その知恵を駆使してかなりの「秘境」に出かけてゆくなど、大胆な旅の気配も。

6月末から約1年の「大活躍の時間」に入ります。社会的立場が一変したり、大成功を収めて注目されたり、新しいビジネスを軌道に乗せたり、仕事を辞めて別の活動に取り組み始めたり、といったことが起こりやすい時期となります。目標を達成する人、夢を叶える人が多いでしょう。キャリアアップの時間です。

9月中旬から10月、12月から年明け1月頭は、「愛の時間」です。愛の星・金星があなたの元に長期滞在し、恋愛はもちろん、すべて「好きでやること」にエールを送ってくれます。より魅力的に「変身」する人もいるはずです。

9月末から11月は、仕事や対外的な活動において大チャレンジができる時です。6月末からの一連の動きが、ここで一気に加速します。ここでの勝負には年明け、「第二ラウンド」が待っています。

また、この時期は多くのものを「取り戻す」ことができる時でもあります。「本来の自分に立ち返る」「忘れていた大事なことを思い出す」場面も。愛が蘇る気配もあります。

11月末からは、熱い仲間に恵まれます。過去に袂を分かった相手と、もう一度「組む」ことになるかもしれません。人間関係が盛り上がり、勇気をもらえます。

愛について

愛の世界で「春」が訪れます。特に2月から4月半ばにかけて、「春の訪れ」を実感できるでしょう。

これまで孤独感の強かった人も、あたたかな愛の交流の中に入っていけます。パートナーとの関係がギクシャクしていた人、愛に背を向けてきた人、自分の世界に閉じこもりがちだった人も、ここで心が大きく開かれます。

誤解を解いたり、行き違いを解消するきっかけを掴んだりできる時です。

さらに8月中旬から2027年年明けにかけては、愛の星・金星があなたの元に普段より長く留まります。

ここでも愛のドラマが大きく進展するはずです。また、失った愛が戻ってくるとか、消えかけた愛が蘇る、といった展開も起こりそうなタイミングと言えます。

1年を通して、心の中で閉じていた愛の扉を、再び開くことができる時間と言えます。

おわりに

「恩返し」は、おもしろいシステムです。「恩返し」には必ず、タイムラグがあります。

恩を受けて、その瞬間に返したのでは、「恩返し」になりません。むしろ、その瞬間には何のお返しもできないからこそ、「恩」になります。

人生の中では、恩を受ける側に立つ時期もあれば、恩を返す側に立つ時期、誰かに恩を引き受けてもらう時期もあります。してあげる側、してもらう側、してもらったことを返す側。

時期によって、立つポジションは変わります。「ずっと同じ側」という人は、ほとんどいないだろうと思います。

2026年から2033年にかけて、蠍座の人々の多くが、この「側」を変更します。これまで立っていた場所から、次の場所へと移動するのです。

「鶴の恩返し」や「かさこ地蔵」に見られるような「恩返し」は、やりとりが1対1の間で行われます。助けた人から鶴へ、鶴から助けた人へ、と恩恵が行き来します。ですが、現実の社会での「恩」は、必ずしもそうはなりません。

かつて自分が受けた恩を、まったく別の人への恵みとして「返す」ことが、よく行われます。また、「社会への恩返し」のような発想もあります。

大人になって自分が子育てをすることになり、そこではじめて自分自身の親の苦労を知る、という人は少なくありません。この人達はおそらく、子どもを大切に育てる姿勢に、「恩返し」のような思いを込める部分があるはずです。

恩を受け、恩を返す。このやりとりの中に、人が人と助け合って暮らす「共同体」のイメージが浮かびます。すぐに「お返し」されたのでは、共同体は成立しません。それでは「清算」されてしまうからです。

清算されない恩を互いに引き受け合い、人生のいくつかの段階で「側」を変えることで、人は他者と結びつき、その関係を継続できます。

2026年以降、蠍座の人々は、おそらくそうしたポジションの変化を通して、自分が生きる「場」を、再生させていくことになります。

それはたとえば、家族の再生であったり、地域コミュニティの再生であったり、何らかの仲間、チーム、「身内」と呼べる場の再生であったりするかもしれません。これまで恩を受け続けてきた人が、ここからは恩返しをすることで、周囲との関わり方が変わり、結果的に強い人間関係を生み出すことになるのかもしれません。

あるいは逆に、これまではお世話をする側だったのが、ここからはお世話をしてもらい、甘える側になることで、お互いを必要とし合う結びつきが強まり、そこにさらに人が集まってくる、といったことが起こるのかもしれません。

「側を変える」とはすなわち、経済活動の変化として現れる可能性があります。お金は人から人へと流れていくことで意味を持ちますが、その「流れ」が変化することにより、お金では扱えない心の結びつき、頼り頼られる現実が洗い出されます。

「お金では変えない、絶対に大切なもの」は何か。そのことを覆い隠すものがこれ以降、あざやかに取り払われるはずです。

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