2023年
たとえば、長い長い旅をする宇宙船の中では、淡々と「生活」が営まれることでしょう。ロングスパンでは壮大なスケールの「旅」の中にあっても、その「日々」は安定的で、継続的で、何度も繰り返されるルーティーンです。
明日の晩の定期試験を乗り切るなら、徹夜で勉強する「一夜漬け」でもなんとかなるかもしれません。一方、数年後に難関の資格取得を目指すような場合には、「毎日2時間、きちんきちんと勉強する」など、無理のない計画を立てる方が効率的です。無理をしても続きませんし、体を壊す可能性もあるからです。
近い場所を目指す時は、最短距離で、できるだけ早く着く手段を選びたくなります。
でも、すぐには着かないような遠い場所を目指す時には、毎日コンスタントに移動できる距離と時間を定め、ゆっくり進むことが必要になります。
2023年の蟹座の人々は、非常に大きなスケールの「移動」「目標達成」を志します。
そして、そのために「安定・継続」をつくる必要が出てきます。
それは宇宙船の中での、生活設計のようなものです。
このロングジャーニーを成功させるには、「これなら続けていける」という形をつくるしかないのです。
安定収入、安定した支出、安定した人間関係、安定した日々の役割分担、作業の量。
この「安定した」は、ふんだんにあるとか、充足しているとかいうこととは、少し違うかもしれません。
おそらくそこで最も大きな問題は、コンスタントである、ということと、変化があってもある程度のレジリエンスが見込める、ということなのだと思います。
「何が安定なのか」は、人によって異なります。
ゆえに「これなら続けていける」という安定の条件は、人によって違います。
どう見ても不安定な生活を送っている人が、全く不安も苦悩も抱かず、気楽に暮らしている場合があります。
一方、誰から見ても不自由なく生きているはずの人が、大きな不安に押しつぶされそうになりながら、呻吟していることもあります。
自分自身にとっての「安定、安心」がなんなのか、2023年に初めて気づく、という人もいるだろうと思います。
前述の通り、2023年に蟹座の人々が求める「安定性、継続性」は、それ自体が目的なわけではありません。
そうではなく、「こんな遠い場所に行きたい」という長旅の中身が「安定性、継続性」とリンクしています。ゆえに、この「安定性、継続性」は、期間限定的なものなのかもしれません。
たとえば向こう3年ほどの「安定・継続」でいいのかもしれませんし、あるいは向こう20年ほどの「安定・継続」が問題になるのかもしれません。
いずれにせよ、「永遠に安定的に生活したい」というのは、この時期のあなたの要望ではないのかもしれません。
もちろん、誰もが「安心できる幸福な暮らし」を望んでいますし、それ自体が人生の、一つの立派な目標となることもあります。
でも、2023年の蟹座の世界に限っていけば、そこには「安心できる生活」だけでは収まらない何かがあるように思われます。
何か遠くにあるもの、未知のもの、高いところにあるものを求め、冒険やチャレンジ、変化や刺激を期待する思いがそこにあるのです。
ただ、その冒険や刺激のスケールが非常に大きいので、短期的には「安定性、継続性」が必要になってくる、ということなのだと思うのです。